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2014年 03月 06日

タチツタウルシ?

タチツタウルシ?_c0286530_1952295.jpg
タチツタウルシ Rhus ambigua f. rishiriensis ? の乾果
2014年3月4日、厚沢部町赤沼町


林道沿いに、果実がまだたっぷりと残っているツタウルシがありました。

ツタウルシの果実は脂肪分を含んでいるため、冬場は野鳥や動物たちの貴重な食料のはず。

それがこんなに残っているなんて・・・と思いながら写真を撮っていたら、面白いことに気付きました。

ツタウルシはつる性なので、他のモノに巻き付いて大きく生長します。

ところがこの株は、周りの樹木に巻き付くことなく、まるで一本の木であるかのように自立していたのです。

これにはビックリ仰天。

こんな株は、今まで見たことがありません。

そういえばツタウルシには、つるにならずに立ち上がる「タチツタウルシ」なるものがあると、以前に聞いた記憶がありました。

そこで帰宅後ググったところ、1件だけ詳細な情報が掲載されているページがヒットしました。

それによるとタチツタウルシは、北海道の利尻島で発見、ツタウルシの品種として「リシリツタウルシ」の名で発表され、北海道(渡島・日高・後志・留萌・宗谷(利尻島・礼文島)・根室)と本州北部(青森県・山形県)で記録があるということでした(青森・山形県については、閲覧ページや検索でヒットした論文から個人的に書き入れました)。

また、「茎がつる性ではなく直立するもの」をタチツタウルシというようなので、この株もそれであると思っても良いのではないでしょうか。

タチツタウルシ?_c0286530_19523265.jpg
全形
2014年3月4日、厚沢部町赤沼町
(写真はクリックで拡大します)


タチツタウルシが現在、分類学的にどのように扱われているかは分かりません。

ですが、面白いものには違いありません。

林道沿いということで、何かの拍子に伐採されてしまう可能性はありますが、生育し続ける限りは様子を見に行こうと思っています。

by arisuabu | 2014-03-06 21:01 | 植物 | Comments(2)
Commented by canis-majoris at 2014-03-06 22:05
 昔、漆にかぶれたことがあります・・・;
 その時の惨劇といったらもう・・・両耳は真っ赤に腫れあがり、両手・腕はまるでお岩さんのよう;
 痛くて痛くて、本当に大変な目に遭いました。
 
 それ以来、山に入っても植物は素手で触らないように心掛けています。
Commented by arisuabu at 2014-03-07 20:35
ユキ 様
大変なご経験をされていたのですね・・・。
僕もこれまで何度もかぶれていますが、ユキさんほど重症になったことはありません。
ツタウルシは芽吹いてすぐの新葉が赤い時が一番強力らしいので、これから来る春にはお互い十分注意したいですね。
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