2泊3日の旅程では、メインとなる2日目。
しかし、「友達の所へ行く」ということ以外は何も決めていなかったため、まずはどこへ何をしに行こうかとグーグルマップとにらめっこ。
その結果、樽前山にまだ撮影したことの無いエゾチッチゼミを探しに行くことにしました。
樽前山は7合目まで車で上がることが出来るので、そこから探索開始。
時間が早かったせいか、初めは直翅類の声しかしませんでしたが、次第にコエゾゼミが鳴き出し、それに混じって聞き慣れない鳴き声、おそらくエゾチッチゼミであろう声も聞こえてきました。
登山道から振り返って見た支笏湖
2014年8月14日、苫小牧市樽前山
現地に行くまでは、どれほどの個体数がいるのか分からず不安でしたが、実際に鳴き声が聞こえ始めると、あちこちにいて、個体数は少なくないように感じられました。
しかし、どの個体も木の上のほうにいて、声はすれど姿はほとんど見られません。
木の幹や枝、下草など低い位置に目を走らせながらゆっくりと登っているうちに樹林帯を抜け、千歳や恵庭方面が一望出来る礫場になりました。
千歳・恵庭方面を見渡す
2014年8月14日、苫小牧市樽前山
礫場は草本類はそこそこ生えていますが、木本類は高くても樹高1mほどのものが点々とあるだけ。
「こうなったら、もういないかな・・・」と思いましたが、何と、その低くなった木からもエゾチッチゼミの鳴き声が聞こえてくるではありませんか。
探すにも撮影するにも、樹林帯より断然良い条件と言えます。
ただ、登山道沿いに木が少なく、加えて登山道から出てはいけないようロープが張ってあるため、「ちょっと離れたあの木で鳴いているのに行けない」という歯軋りしたくなる思いを、何度も味わいました。
結局、このまま登ってもダメだろうと諦め途中下山し、最後に駐車場周辺でも探してみましたが、コエゾゼミの写真が撮れただけでした。
コエゾゼミ Lyristes bihamatus ♂
2014年8月14日、苫小牧市樽前山
こうして、初めてのエゾチッチゼミ撮影は失敗に終わりました。
しかし、思っていた以上に個体数が多そうだと分かったことは収穫でした。
「いつかまた来よう」、そう思いながら樽前山を後にし、さて、次はどこに行こうかとまた考えるのでした。