Nomuraea sp. 1(寄主:エゾゼミ Lyristes japonicus)
2013年8月11日、厚沢部町赤沼町
Nomuraea sp. 1
2013年8月11日、厚沢部町赤沼町
今年はセミが大発生しましたが、その分菌に冒された個体も多かったようです。
写真の個体はほとんどが緑色あるいは緑色になりつつある分生子に覆われており、撮影の時点ではまだ白いもの(sp. 2やsp. 3)も、後日確認した時には緑色に変わっていました。
このようにセミに寄生する菌で分生子が緑色になるのは、
Nomuraea cylindrospora と
N.
viridulus の2種で、大小2種類の分生子が見られれば前者、1種類だけならば後者となります。
分生子については確認しなかったのでどちらの種になるのかは判りませんが、どれも
Nomuraea 属の菌であることは間違いないのではないでしょうか。
ある種の生き物が増えると、それを捕食する生き物が増えたり病気が蔓延したりしますが、そんな教科書的展開を、このセミたちを見て、目の当たりにした思いでした。
Nomuraea sp. 2(寄主:エゾゼミ Lyristes japonicus)
2013年8月13日、厚沢部町字上里
Nomuraea sp. 3(寄主:アブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata)
2013年8月25日、厚沢部町土橋自然観察教育林
Nomuraea sp. 4(寄主:アブラゼミ Graptopsaltria nigrofuscata)
2013年9月1日、厚沢部町土橋自然観察教育林
Nomuraea sp. 5(寄主:コエゾゼミ Lyristes bihamatus)
2013年9月1日、厚沢部町土橋自然観察教育林
Nomuraea sp. 6(寄主:アカエゾゼミ Lyristes flammatus ♀)
2013年9月1日、厚沢部町土橋自然観察教育林
Nomuraea sp. 7(寄主:エゾゼミ Lyristes japonicus)
2013年9月8日、厚沢部町字上里