
ギンリョウソウ Monotropastrum humile
2017年6月11日、黒松内町
今年は、本種の種子散布に関する論文が2つ発表されました。
1つは、熊本大学の杉浦直人准教授と大学院生の上原康弘さんが発表された、モリチャバネゴキブリが散布者であるというもの。
もう1つは、神戸大学の末次健司特命講師が発表された、カマドウマ類が散布者であるというもの。
1つ目の発表を読んだ時に真っ先に思ったのが、「モリチャバネゴキブリがいないここ北海道では、誰が種子散布をしているのか?」ということでした。
しかしその疑問に対する答えはすぐに、2つ目の発表で示されました。
実際にカマドウマ類がギンリョウソウの果実を食べているところを観察するのは難しいかもしれませんが、夜の森の中で今まで人知れず行われてきた密やかな営みを、出来れば見てみたいものです。